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米司法省、ライブ・ネーション反トラスト訴訟を2026年3月に開始へ

By Harrison Wall

7/11, 11:16 EDT
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主要指標

株式格付け: 買い
修正目標株価: 121.00ドル
株価 (2024年7月10日): 94.43ドル

ポイントサマリー

  • ライブ・ネーションのDOJ反トラスト裁判が2026年3月に開始予定、株価の重荷が和らぎ、強固な基本事業に注力できる可能性。

  • ドイツ銀行は、ライブ・ネーションの目標株価を121ドルに維持、二桁の調整後営業利益成長が見込まれ、28%の上昇余地。

  • 特定のツアーの需要が弱いものの、年初来100百万枚のチケット販売で全体の興行需要は健全。

裁判日程の更新: 前向きな展開

ドイツ銀行のライブ・ネーション(LYV)最新レポートは、今後の2Q24決算発表と、進行中のDOJ反トラスト訴訟に関する重要な更新情報に焦点を当てています。連邦地裁は訴訟管理と日程命令を発し、2026年3月2日に裁判を開始すると決定しました。この日程は当初の予想よりも短く、ドイツ銀行はこれを前向きな展開と捉えています。DOJ訴訟の早期解決により、ライブ・ネーションの株価の重荷が和らぎ、同社の強固な基本事業に市場の注目が集まることが期待されます。

目標株価と株式格付け: 28%の上昇余地

ドイツ銀行はライブ・ネーションに前向きな見方を維持し、121ドルの目標株価を設定しています。これは現在の水準から28%の上昇余地を示しています。同社の株式は、調整後営業利益の堅調な二桁成長が期待できることから「買い」と格付けされています。目標株価は2025年の予想に基づく4.3%のアンレバード・フリー・キャッシュ・フロー(UFCF)利回りで算出されており、2024年予想ベースの4.4% UFCF利回り、または1.85億ドルのAstroWorld和解金を調整した5.0%利回りで現在取引されています。投資判断の根拠は、堅調な需要、供給の増加、事業全体の収益性向上に向けた施策です。

需要懸念と市場動向

特定のツアーの需要が弱いという情報がある一方で、ドイツ銀行はライブコンサートの全体的な需要が健全だと考えています。レポートによると、ライブ・ネーションのプロモーション事業は年初来100百万枚のチケットを販売し、前年同期比でわずかな増加となっています。TicketMasterのフィー付きチケット販売も5%の前年増加を記録しています。ただし、ブラック・キーズやジェニファー・ロペスなどのアーティストによる主要ツアーの中止や、コーチェラなどのイベントの需要低迷は、業界全体の動向ではなく個別の事情を反映しているとの指摘があります。

マクロ要因と戦略的調整

レポートではさらに、今後の米大統領選挙の影響などマクロ経済要因にも言及しています。トランプ大統領の勝利は、反トラスト法執行の姿勢が穏やかになり、DOJとの和解が行動規制中心となる可能性があり、ライブ・ネーションにとっては前向きな結果となるでしょう。これにより同社の垂直統合ビジネスモデルを維持できる可能性があります。また、5月のコンサート・ウィーク・プロモーションでは、アンフィシアターのチケット販売が1公演当たり20%増加するなど、価格に敏感な観客の強い需要も確認されています。

株価評価と見通し

ドイツ銀行のライブ・ネーション株の121ドルの評価は、2025年予想に基づく4.3% UFCFの利回りに基づいています。レポートではさらに、2Q24の調整後営業利益(AOI)予想を、スタジアムの販売量減少により3.9%引き下げ、通期AOI予想も1.2%減少させています。しかしながら、全体としての見通しは前向きで、堅調な構造的基盤と収益性向上に向けた施策に支えられています。最後に、DOJ訴訟の行方や需要の軟化リスクなどに警鐘を鳴らしつつも、同社は「ライブミュージック業界の全体としての健全性」を信じていると述べています。

「DOJ訴訟は株価にとって大きな重荷だと考えており、この問題が早期に解決すれば、市場がより早くに同社の良好な基本事業に注目できるようになると思います」とドイツ銀行アナリストは述べています。